ハリウッド映画音楽作曲家たちの情報まとめ
ハリウッドの映画音楽作曲家について日本では情報が少ないので、Wikipediaには載っていないことをまとめた。
基本的には自分が忘れないようにまとめるので、あんまり期待しないでください。
出典は本人のウェブサイトやサントラCDのライナーノーツ等から。
・バークリー音大卒業後はカナダ(カナダ人なので)のライトハウスというグループでレコードを出している
・共同でオーケストレーション(編曲)をしているライアン・ショアは甥だと思われる
・1975~1980年には「サタデーナイト・ライブ」の音楽監督をつとめる
・「ロードオブザリング」でアカデミー作曲賞を2回獲っている。同じシリーズで受賞というのは異例
・全世界での「音楽を手掛けた作品の総興行収入」は10,643,795,591ドルで歴代12位
ただし、上位はアメコミで興行収入が異常に高くなっている作曲家が多いことを考えればかなり上位かと思う
・ディズニーで働きながらジュリアード音楽院に通い作曲を学ぶ
・その縁からか、ディズニーの映画やディズニーランドのアトラクションBGMを担当することも多い
・名作の続編やリメイクを任される率が高すぎる
→スターウォーズ、猿の惑星、ジュラシックワールド、スタートレック、スパイダーマン、ミッション・インポッシブル、スピードレーサー、カーズ
・「●●っぽく」作るのに長けているから他の作曲家から引き継ぐことが多いのかな?と個人的には思ってます
→「Mr,インクレディブル」は本来担当だったジョン・バリーが降板(監督が1年半待ったが提出してくれなかったらしい)
代わりに担当したジアッチーノは007風の見事な音楽をつけました
→アレクサンドル・デスプラ(デプラ)がローグワンを降板した時もピンチヒッターをつとめました(かなりJ・ウィリアムズに寄せた曲調になりました。ウィルアムズはジュリアード音楽院の先輩)
→2021年公開予定「バットマン」も
・ジアッチーノ表記がメインだが発音を聴く限りは「ジャッキーノ」と聴こえる
・J・J・エイブラムスとの関係が深く、ドラマLOSTやフリンジの劇伴も担当
・ウィキペディアの写真を見る限り姉と妹がいる
・映画音楽に関わる前はゲーム音楽を作曲(最近こういう人が多い)
・編曲までやっている場合と名前がクレジットされていない場合がある
(オスカー受賞の「カールじいさん」は他の編曲家と共同で編曲までやっている)
・まだキャリア16年ほどなのにも関わらず総興行収入は18,204,207,371ドルで歴代5位
アメリカ以外の全世界ランキングだとなんとハンス・ジマー、ジョン・ウィリアムズに次いで3位です(ただしこれは世界的に映画入場料が上がったり、発展途上国にも映画館がたくさんできたりという事情があります)
・手掛けた映画は119本で歴代1位!
・脇役に徹するサントラが多いのと、作風の幅が広いので、あらゆる監督から声がかかるのではと思います
・祖母がヴァイオリニスト
・南カリフォルニア大学の音楽学部に進学しているがすぐ退学。音楽専門学校?でマーティー・ペイチに師事*1
・その後はエルトン・ジョンのバンドメンバーとしてキーボードや編曲・ストリングス編曲を担当。他にもダイアナ・ロス、ロッド・スチュワート、リンゴ・スターともプロデュース等で関わる
・35歳の頃、初めて映画音楽を手掛ける
・ジアッチーノ同様「他の作曲家が降板した時のピンチヒッター」率が高い
→ハワード・ショワに代わり「キングコング」
→ダニー・エルフマンに代わり「グリーンホーネット」
→ダニー・エルフマンとT・ボーン・バーネットに代わり「ハンガー・ゲーム」
・編曲は2007年くらいまではクレジットされているがその後はやっていない?
(よって作風の広さはオーケストレーターたちの力もあると思います)
・編曲家はピート・アンソリーやジェフ・アトマジアンをよく起用する
・アカデミー賞には作曲賞7回、歌曲賞に2回ノミネートされているがまだ受賞なし
・そこまでブロックバスター映画を手掛けていないにも関わらずアメリカ国内の興行収入は歴代3位
・バットマン三部作の1と2ではハンス・ジマーと共同で音楽を手掛けている。ジマーのインタビューのよればJ,N,ハワードを起用したのは彼のアイディアで、仕事場?が隣通りだったはず
→3作目「ライジング」ではジマーとクリストファー・ノーランの関係性を重視してハワードから降りたとのこと
・この人の作品で日本一有名なのは「アトランティス 失われた帝国」の曲で、絶対聴いたことあるはずです(動画参照)
・エルム街の悪夢2、ヘル・レイザー、ザ・フライ2、リメイク版呪怨・スペル・ゴーストライダー・フッテージ・ペットセメタリーなどホラー映画を数多く手掛ける
・スパイダーマン3で起用されたのは1と2で担当したダニー・エルフマンが監督のサム・ライミと喧嘩中だったかららしい(スパイダーマン2でもヤングは追加作曲として参加している)
・雰囲気とかが独特なのでぜひ画像検索してみてください
・ヘビースモーカー
・カルフォルニア大学ロサンゼルス校でデイヴィット・ラクシンに音楽を学ぶ
・南カリフォルニア大学で講師もやっている
・そこでの教え子がフェイス音楽出版所属の中西長谷雄(のちにクリストファー・ヤング事務所勤務)
・仕事場にはホラー作曲家らしく(?)不気味なお面などが飾られている・・
・個人的に過小評価されていると思う作曲家1位!もっと評価されてほしい
・父親のルイ・デブニーががディズニーのプロデューサーだった縁で、小さい頃からスタジオに出入りする(ウォルト・ディズニーに会ったこともあるらしい)
・6歳からギターを習い、カリフォルニア芸術大学の作曲科を卒業
・4年間ディズニーで働く
・現在もディズニーランドで流れる曲の作曲・編曲を多数手がけている
・来年公開?の「ホームアローン」リメイク版の音楽も手掛ける
・「スパイダーマン」2と3の追加作曲を担当
・「ルーニー・テューンズ:バック・イン・アクション」では病気のジェリー・ゴールドスミスが完成させられなかったのでアディショナル・ミュージック(追加作曲)を担当
・録音時には指揮もやっており「もし指揮が出来なくなるのなら作曲家を辞める」とまで公言*2
・日本人的に一番有名なのは「キャッツ&ドッグス」のテーマ曲で、バラエティー番組でよく使用されるので聴いたことがある人が多いはず(動画参照)
・イタリア系だがギリシャ人の血も
・ヤングほどではないが、ホラー映画を多く手掛ける(スクリーム、クワイエット・プレイス、リメイク版オーメンなど)
・音大ではジェリー・ゴールドスミスに師事!
・映画「すばらしき映画音楽たち」の冒頭では「荒野にポツンとピアノだけ設置し、鉄線をスタジオと繋いでいる」という異様なベルトラミのスタジオが見られます
・「ダイハード4,0」では3作目まで担当したマイケル・ケイメン(03年没)の跡を継ぎ登板。限りなくケイメンを意識しシリーズの雰囲気を壊さない劇伴を作曲。
・とんでもないイケメン(俳優かと思った)
・祖母がピアニスト
・ゴールドスミスから「ランボー」シリーズ、シャーリー・ウォーカーから「ファイナル・デスティネーション」シリーズを引き継ぐ
・ピアノ、ドラム、ギター等いくつもの楽器を演奏できる
・「ワイルドスピード」「アベンジャーズ(2作目)」「エクスペンダブルズ」「アイアンマン3」「マイティ・ソー」など、凛々しい映画で起用される率が高い
・カナダ出身、イェール大で音楽を学んだあと、彼もまたゴールドスミスに師事
・兄はフランスで活動するピアニスト兼プロデューサー
・コメディや恋愛映画など、B級映画を長年手掛けていたが「リメイク版ピンクパンサー」「パーシージャクソン」「RED」など徐々に大作を任されるようになり、2013年、「アナと雪の女王」でついにトップ・コンポーザーの仲間入り
*1:ちなみにペイチの師匠はウィリアムズやジェリー・ゴールドスミスと同じテデスコ
*2:ドキュメンタリー映画「すばらしき映画音楽たち」のインタビューから