日本で一番曲を書いた作詞家は誰?(ランキング付き)

私は作詞家という職業の人たちが好きでして、歌そのものよりも作詞家が好きと言っても過言ではありません。
最も作詞をしている作詞家は誰だろうかと長年考えていまして、今回調べてみることにしました。



まずは、よくプロフィールなんかで本人ないし事務所が書いている「作品数」です。
大まかな目安にはなりますが、数を盛っていると思われる人がいるので(笑)参考程度にどうぞ。




作詞家別作品数(2017年2月現在)
5000曲以上 阿久悠*1秋元康*2岩谷時子*3
4000曲以上 なかにし礼*4安井かずみ*5・東海林良・星野哲郎*6
3500曲以上 石本美由起
3000曲以上 松本一起
2000曲以上 松本隆森雪之丞・橋本淳*7
1500曲以上 売野雅勇*8阿木耀子*9畑亜貴*10
1000曲以上 田口俊・門谷憲二・伊藤アキラ・たきのえいじ*11及川眠子*12
500曲以上 有馬三恵子*13森浩美*14




ちなみに、秋元康はこのうち1500曲強がAKB関連の楽曲です。
もしかすると岩谷時子安井かずみなかにし礼に関しては訳詞の分もカウントされているのかなと思っていますが、真相は不明です。




続いて、上の表に私が独自に調べた作品数を追加して見やすくしたものを載せます。







作詞家別作品数(2017年2月現在)
5000曲以上 阿久悠秋元康岩谷時子
4000曲以上 なかにし礼安井かずみ・東海林良・星野哲郎
3500曲以上 石本美由起
3000曲以上 松本一起・松井五郎
2500曲以上 山川啓介*15
2000曲以上 松本隆森雪之丞・橋本淳・荒木とよひさ三浦徳子*16山上路夫岡田冨美子
1500曲以上 売野雅勇阿木耀子畑亜貴
1000曲以上 田口俊・門谷憲二・伊藤アキラ・たきのえいじ・こだまさおり藤林聖子及川眠子岩里祐穂・たかたかし・松井由利夫*17・木下龍太郎・池田充男・仁井谷俊也森由里子石坂まさを大津あきら来生えつこ麻生圭子川村真澄
500曲以上 有馬三恵子・森浩美松井洋平久保田洋司・satomi・下地亜記子・田久保真見くまのきよみ・麻こよみ・坂口照幸・里村龍一・岡本おさみ佐藤ありす・志賀大介
100曲以上 いしわたり淳治小竹正人大森祥子・うらん・銀色夏生









さて、お次はユニークなアイディアとして、カラオケに登録されているランキングです。
私がわざわざカラオケボックスに行って調べました。




作詞家別カラオケ登録数ランキング(2017年2月1日現在・DAMスタジアムで集計)
1位  秋元康   1913曲*18
2位  つんく   1052曲
3位  荒木とよひさ 954曲
4位  阿久悠   925曲
5位  畑亜貴   889曲
6位  仁井谷俊也 790曲
7位  松井五郎   696曲*19
8位  星野哲郎   672曲
9位  たかたかし 661曲
10位  こだまさおり 656曲
11位  松本隆    647曲
12位  麻こよみ   567曲
13位  水木れいじ  525曲
14位  田久保真見 523曲
15位  中島みゆき 444曲
16位  吉岡治   443曲*20
17位  浜崎あゆみ 429曲
18位  桑田佳祐  422曲
19位  藤林聖子  415曲
20位  なかにし礼 379曲
21位  森由里子  363曲
22位  石本美由起 338曲
23位  売野雅勇  316曲*21
24位  三浦徳子  313曲
25位  坂口照幸  307曲




25位まで載せました。かなり意外なランキングではないでしょうか。
DAMは90年代からの会社なので平成の作詞家が有利という前提で見ていただきたいのですが、
演歌系とアニソン系で半分以上を占めています。
DAMは演歌に強いということや、アニソンはキャラソンがあるためたくさん登録されるということで、こういうことになったのだと思います。
1位の秋元康は1年前の今頃と比べて150曲ほど曲が増加しています。このペースで行けば2000曲どころか3000曲に到達する可能性があります。
2位のつんくは意外です。当然ですが、半分以上はハロプロの楽曲です。
3位の荒木とよひさには少し驚きました。しかも一年間で50曲ほど登録数が増えています。過去の名曲がカバーされたという要素もあるでしょうが、それでも70歳を超えた作詞家としては異例です。ちなみに彼は歌手でもあって最近も自作の曲を出しています。それも登録されています。
4位は阿久悠で、ほとんどの人が彼を「日本一の作詞家」と呼ぶくらいの人ですが、亡くなってから今年で10年になるにも関わらず、登録曲が年間25曲ほど増加しています。カバーはもちろん、これまで入っていなかった曲が利用者のリクエストで追加された影響と思われます。
5位の畑亜貴はここ10年で登録数を伸ばした作詞家で、去年一年間でだいたい70曲ずつくらい増えています。彼女も、歌手という一面があります。
6位の仁井谷俊也は知らないという人が多いかもしれませんが、演歌の作詞家です。麻(12位)水木(13位)らも演歌専門です。
7位の松井五郎はシンガーソングライターと一緒に作詞することがあって、今回は飛鳥涼との作品は追加しましたが、それ以外は調べられず載せませんでした。なので、実際はもっと多く登録されているかもしれません。
8位の星野哲郎も伝説的な作詞家で、やはり亡くなってから時間がたっていますが登録が増えています(16位の吉岡治も同様です)
9位のたかたかしはあまり作品が多いイメージが無かったので、少し驚きました。
10位のこだまさおりはアニソンの作詞家です。作詞家としてはまだ若いし、これから登録数がどんどん増えると見ています。
11位の松本隆阿久悠と人気を二分する(ただし時期は異なりますが)日本トップの作詞家ですが、意外と登録は少ないなと感じました。やはり平成に入ってからたくさん書いていないと、なかなかカラオケ登録数は増えないのだなと思いました。
14位の田久保真見はこないだ日本作詞大賞を受賞しました。演歌の人ですが実は過去にアニソンも書いています。
19位の藤林聖子はJーPOPやアイドルからアニソンまで幅広くやっていますが特撮の曲が多いのが他の作詞家と違うところです。
24位の三浦徳子は70年代から80年代に活躍したあとはほぼ消えていましたが、最近になってSexyZoneや℃-uteの作詞で復活しました。年齢非公開ですが、おそらく70歳前後です。ちなみに、ネット検索すると白髪のおばあさんの画像が出てきますが別人です。画像の人物は女優の三浦徳子(みうら・とくこ)で作詞家のほうは三浦徳子(みうら・よしこ)です。
最後に、シンガーソングライターが3人はいりましたが中島みゆきが縁起でもない数字なのはともかく、浜崎あゆみの健闘が目立ちました。

*1:阿久悠『夢を喰った男たち』文春文庫・2007

*2:TBS「金スマ」2016年4月9日放送分

*3:NHK「うたコン」2017年10月24日放送分※2017年11月に加筆しました

*4:なかにし礼『翔べ!わが想いよ』新潮文庫・2003

*5:島崎今日子『安井かずみがいた時代』集英社文庫・2015

*6:http://www.uta-net.com/user/sakushika/01_100/48.html

*7:http://www.uta-net.com/user/sakushika/01_100/29.html

*8:私が本人から直接聞いたので間違いない!正確には1600曲

*9:サンデー毎日の連載のプロフィール

*10:本人のツイッター

*11:http://www.uta-net.com/user/sakushika/01_100/28.html

*12:本人のツイッター

*13:中国新聞」2016年8月10日

*14:森浩美『家族の言い訳』双葉文庫・2008

*15:井出隆夫名義の曲含む

*16:亜伊林名義の曲含む

*17:はぞのなな名義の曲含む

*18:yasushi akimoto名義の14曲含む

*19:ASKAと共作した曲含む

*20:補作詞作品含む

*21:麻生麗二名義の11曲含む